発酵食品についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
腸内環境を整えてくれて健康にいい
なんとなくこういうイメージありますよね。
しかし、他にもアンチエイジ効果、免疫力を上げる、食材のうまみや栄養価を高めてくれるなどたくさんのメリットがあります。
ではそんなにすごい発酵食品の効果と麹菌の力をみていきます。
発酵食品は健康にいい
発酵食品には、麹菌、乳酸菌、パン酵母、納豆菌など、様々な微生物が関わっています。
麹菌
麹菌を使ったものには、みそ、醤油、みりん、食酢、清酒があります。
麹菌
・みそは、大豆のタンパク質がペプチドやアミノ酸に分解されているので消化吸収効果up
・みそは、リジンやスレオニンなどの必須アミノ酸が多く含まれている
・醤油の抗酸化力は、赤ワインの約10倍、ビタミンCの150倍
アミノ酸には20種類あり、そのうち9種類が必須アミノ酸です。
必須アミノ酸は体内で合成できないため、食品からの摂取が必要です。
酸化とは、「体のサビ」とも言われ老化の天敵です。
醤油などの発酵食品は抗酸化力が高く、アンチエイジングにも効果が期待できます。
乳酸菌
乳酸菌を使ったものには、ヨーグルト、漬物、チーズがあります。
乳酸菌 ・酸に強い乳酸菌は、一部が生きたまま腸まで届き、プロバイオティクス効果を発揮 ・漬物にしても野菜のビタミンA、ビタミンC、ビタミンB群の消失は少ない ・漬物は生野菜に比べて水分が少ない分、食物繊維の量が増える
プロバイオティクスとは、腸内細菌のバランスを改善し健康に有益な作用をもたらす乳酸菌やビフィズス菌などの微生物のことです。
ちなみに、似た言葉にブレバイオティクスがあります。
プレバイオティクスは、オリゴ糖や食物繊維など善玉菌の餌となり、常在善玉菌を増やす働きがあります。
さらにややこしいですが・・・プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせて一緒に摂ること、あるいはその両方を含んだ食品をシンバイオティクスと呼びます。
漬物には乳酸菌と食物繊維が含まれており、シンバイオティクス効果で整腸作用の期待大です!
納豆菌
納豆菌を使ったものには、そのままですが納豆がありますw
納豆菌 ・納豆菌がさまざまなビタミンを産生してくれる ・大豆に比べてビタミンB1、ビタミンB6、ナイアシンなどは1.2〜5倍up ・大豆に比べてビタミンK50倍up ・納豆菌は増殖力が強く、生きて腸まで届き、腸内の有害菌を抑制する ・納豆菌は乳酸菌を増やす ・納豆の原材料である大豆は食物繊維が豊富で腸内環境を整える
ビタミンは、エネルギー産生など体内で起こる様々な化学反応に必要です。
納豆菌はプロバイオティクスの乳酸菌を増やし、プレバイオティクスの食物繊維も豊富です。
安いですし、腸内環境を整えるためにも積極的に摂取したいです。
麹のはたらき
発酵食品に欠かせない微生物の中でも、麹菌は日本の伝統的な調味料に欠かすことができません。
麹菌は菌類の仲間で、和名は「ニホンコウジカビ」といいます。
菌類は、細胞内に核をもつ真核生物で、周囲の有機物を分解して吸収する微生物です。
この麹菌のはたらきで、私たちの体に様々なメリットをもたらしてくれます。
では、麹菌の効果についてみていきます。
麹菌の効果
・うまみ成分や栄養価が高くなる
・免疫力を上げる
・腸内環境を整える
・アンチエイジング
うまみ成分や栄養価が高くなる
麹菌を使って発酵させることで、元の素材にはない栄養成分を生み出してくれます。
ビタミンB1、B2、B6などの豊富なビタミン類やブドウ糖、アミノ酸まで豊富になります。
また、麹を料理に加えると、含まれる酵素の力で素材が美味しくなります。
プロテアーゼという酵素は、タンパク質をペプチドやうまみ成分のアミノ酸に分解してくれます。
アミラーゼは、デンプンをブドウ糖へ分解し、甘味を引き出してくれる酵素になります。
栄養の吸収を助ける
難分解性のタンパク質を分解して消化吸収をよくし、栄養価を向上させてくれます。
グリシニンなどの大豆タンパク質は、固い構造をしており、難分解性の繊維質が絡まっているため分解が難しく、栄養価が下がってしまいます。
煮豆にして柔らかくしたところで、半分以下しか消化できないと言われています。
しかし、麹菌で作ったみそは、大豆のタンパク質がペプチドやアミノ酸に分解されているので消化吸収の効率が高く、栄養価が高いです。
整腸作用
麹由来の食物繊維やオリゴ糖が腸内環境を自然に整えてくれます。
便秘を解消し、体内にたまった有害物質を排出してくれます。
腸内環境が乱れると悪玉菌が増えます。
この悪玉菌の中には発がん物質を生成するものもあります。
また便秘になると、腸内にこうした有害物質が多くとどまり、腸内腐敗を引き起こし、悪循環をもたらします。
ゆくゆくは大腸がんにもつながってしまいます。
免疫力を上げる
免疫ではたらくリンパ球の70%は腸内にあります。
また、腸は第二の脳とも言われており、体にとって必要なもの、有害なものを腸自体が判断する免疫機能を持っています。
この腸の働きを活発化することは、免疫力をアップし、健康な体を作りに大切です。
麹に含まれる酵素などの働きで善玉菌が増えれば、腸内環境が良くなり、免疫も上がります。
私はぬちまーすという天然塩を使った塩麹を作り使用しています。
塩がまろやかな味になり、料理にも使いやすいです。
塩麹のおかげで、これまでサラダチキン作りに使用していた鶏がらスープの素や砂糖なども廃止することができました。
塩麹を使えば、保存料や増粘剤が入っていない美味しいドレッシングも簡単に作れます♪
今回参考にした本です。
今回の記事では、納豆の部分で参考にしました。
他にも食物繊維の効果について詳しく書かれているのでおすすめです。
麹の効果について簡単に知ることができます。
レシピもたくさん載っていて、麹を料理に取り入れたい!という実践で役立つ一冊です。
塩麹の効果について詳しく書かれています。
この本がきっかけで塩麹作りに挑戦しました。
おすすめの一冊です。
発酵について体系的にまとめられています。
発酵の仕組みが科学的に分かりますが、化学式も出てきて難解な部分も多いです。
5大栄養素の役割についてまとめられていて、栄養全体について学ぶには良いです。
味噌汁、醤油、漬物の効果について書かれています。
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