酒粕が何か知りたい
酒粕の種類について知りたい
今回は酒粕とは何かについてです。
前半で、清酒づくりの工程から酒粕とは何かについて、後半で酒粕の種類についてまとめました。
酒粕とは何か
酒粕とは、清酒を作る際に出るもろみを絞った粕のことです。
清酒は米と麹と水からできており、もろみとはお米が発酵した柔らかい固形物で、まだ濾過していない状態のものを言います。
では、清酒の作り方についてです。
米を蒸し、蒸米に麹菌を培養し、麹を作ります。
次に麹と蒸米と水を混ぜ、そこに酵母を加えます。
麹がお米のデンプンをブドウ糖に変え、酵母がアルコール発酵を行い糖分をアルコールに変化させてくれます。
デンプンのままではアルコール発酵することはできないので、麹の働きはすごいですよね。
清酒造りは、糖化とアルコール発酵を同時に行う、世界的にも珍しい醸造方法なんです。
酒母に更に蒸米・米麹・水を3回に分けて加え、もろみを作ります。
最後にもろみを絞り、水分が清酒、固形物が酒粕になります。
もろみを絞った後の清酒になる方にだけ行うので、酒粕の酵素は生きたままになってい流もの嬉しいです。
清酒と酒粕の成分の違い
同じもろみからできる清酒と酒粕ですが、成分は大きく違います。
清酒の原材料は米、糀(カビた米)、水なので、原材料と酒粕の成分の違いについても比較してみました。
ビタミン、ミネラル
酒粕にはビタミン、ミネラルが豊富と言われますが、そこまでかなって感じです。
特にビタミンB群が豊富と言われてますが、目立って多いのは葉酸だけですかね。
タンパク質
酒粕のタンパク質量は100g中14.9g。
特に酒粕には、レジスタントプロテインという難消化性タンパク質が含まれています。
これは水溶性食物繊維やオリゴ糖のように働き、腸内の善玉菌のエサになったり、便のかさを増やして便秘解消に役立ちます。
また、余分な脂肪を包み込んでそのまま排泄してくれ、悪玉コレステロールを減らす効果も期待できます。
しかし、酒粕には炭水化物が23.8gも含まれています。
炭水化物ー食物繊維=糖質なので、酒粕100gには18.6gもの糖質が含まれていますので、食べ過ぎ厳禁です。
酒粕の種類
酒粕には4つ種類があります。
見た目は違えど中身は同じなので、使い方に応じて選ぶといいです。
①板粕
板状になった酒粕です。
そのまま炙って食べたり、水を足して火入れすると酒粕ペーストが作れます。
酒粕ペーストに更に砂糖を加えると酒粕甘酒も作れます。
しかし、火入れするので酵素は失活してしまいます。
②バラ粕
板状にならずバラバラな状態のものです。
こちらは板粕より柔らかめのものが多い印象です。
③練り粕
ペースト状になった酒粕です。
水分が多く、板粕やバラ粕よりもお酒感を感じます。
火入れされずペースト状で売られているので、酵素の力が生きています。
お肉などを漬け込むと柔らかく仕上がります。
④踏み込み粕
練り粕を数ヶ月間熟成したものになります。
熟成の過程で酵素がたくさんの代謝産物をつくり、いろいろな効果が高まると言われているます。
茶色っぽい色をしていますが、劣化しているのではなく、熟成しているためです。
まとめ
酒粕は清酒を作る際に絞ってできたカスのことで、立派な発酵食品になります
酒粕にはレジスタントプロテインが含まれていて、さまざまな健康効果もあります。
しかし、糖質とアルコールも含まれているので注意も必要です。
酒粕の種類はいくつかありますが、中身は同じなので用途に合わせて選んでもらえればいいと思います。
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